私は物心ついたときから卵や乳製品のアレルギーでした。
「子供がアレルギーだとやっぱり大変なのかな…」
「嫌な思い出ばかりにならないかな…」
といった不安を持つ人もいると思うので、そういう人たちの参考になればと、子供時代を振り返って記事にしてみたいと思います。今回はvol1として小学校の給食の話を書いていきます。
目次
小学校の給食
6年間お弁当生活
アレルギーの思い出どんなのありますか?と聞かれたときに真っ先にでてくるのが小学校の給食です。
小学校の給食は色々なバリエーションがありますが、まー食べられないの多いですよね。
私の小学校時代は20年以上前ですが、基本的に毎日牛乳がでます。まずこれが飲めません。
そしてパンやおかずにも、卵や牛乳が含まれている可能性があるので、食べられないのが多いです。
ということで私は、6年間一人だけお弁当でした。
6年間いつも母親が給食に似せたお弁当をつくって、給食の時間までに教室の外の壁にあるフックにかけてくれていました。(ちょっとした小物をかけるようなフックがあった)
言葉にしたらさらっとしたものですが、すごいことですよね。
6年間毎日(ごくたまに届かないことがありましたが…)お弁当を作り続ける母親の労力やすごいことです。大人になった今ならどれほどすごいことかわかります。
こういう話をすると「うわ~親はなんて大変なんだ」とか「一人だけ給食じゃなくてお弁当なんて(周りから浮くし)かわいそう」みたいなことを言われることがあります。
そうじゃないんです。
私にとってこの話は悲しい思い出なのではなく、幸せな思い出なのです。
楽しく幸せな思い出ばかり
6年間お弁当の生活を送っていた当時は何かネガティブなことがあったかもしれません。ごくたまにお弁当が届いておらず焦ったりとか…笑。
でも、振り返ったときに思い出されるのは楽しく幸せな思い出ばかりです。
感謝の気持ち
まず、母親に6年間給食の献立に似せてお弁当を作って届けてもらったということがとても嬉しいですし、とても感謝しています。これは小学校に通っていた時から既に思っていました。当時から自分がアレルギーだということはわかっていましたし、それでみんなと同じことが食べられないというのもわかっていました。にもかかわらず、お弁当を届けてくれてるおかげで、友達と一緒にご飯を食べられるというのはとても嬉しかったんですよね。
なので思い出される光景は、一人でみんなと違うものを食べているさみしい自分ではなく、母親のお弁当を食べながらみんなと楽しく過ごしている自分なんです。楽しかった記憶しかないし、なんとなくとはいえ、きっと母親は凄いことをしているんだと誇らしい気持ちもありました。
いい思い出です。
冷静に思うと母親は本当にすごいなと思います。ただのお弁当ではなく献立に似せた内容になっていました。パンの日はご飯を練って焼いて作ったものを、おかずは献立の予定を見て大きくずれないような見た目のものを。料理教室に通ったりしてとても勉強をしてくれたようで、本当にすごいです。当時は今のようにインターネットはそこまで普及しておらず、情報をそこまで気軽に得られないような時代でしたし(クックパッド見ながら料理とかない時代)。
周りに恵まれた
お弁当を食べるときに「うわ、お前のうまそう!いいな!」という友達や「お母さんすごいわね~、パンどうやって作ってるのかしら」と言ってくれる先生が周りにいました。他にも、お弁当が届かなかったときに「これなら食べられる?」と給食を分けてくれる子たちもいました。こういうのを思い返すと、本当に周りの人たちに恵まれたと思います。小学校の思い出を思い返しても、アレルギーでいじめられたような記憶はありません。細かい小競り合いなんかはあったような気はしますが、もう全然覚えていません…笑。
本人がアレルギーかどうかより、周りの人たちとどういう関係が築けるかのほうが重要なのかもしれませんね。また、アレルギーだからと卑屈になる必要もないです。アレルギーでも友達と楽しくにぎやかにご飯食べられましたから。
ネガティブなこと
じゃあ何もネガティブな思いはしなかったのか?と言われればそんなことはありません。
給食が美味しそうなメニューだと盛り上がりますよね。でも、(あまり共感できないから)その盛り上がりに入れないんですよ。給食で牛乳とかデザートが余るとじゃんけんで盛り上がりますよね。じゃんけんで勝つと余りがもらえるからです。そういうのは結構熱気があって、楽しそうでいいなーなんて見てました。
そうした羨ましいという気持ちは多少あれど、「そんなのあったなー」という程度でそこまでネガティブな思い出ではないですね。(アレルギーじゃなくてもそういう盛り上がりに参加しない人もけっこういますし笑)
振り返ってみて
今回は小学校の給食を簡単に振り返ってみました。楽しくて幸せな思い出が多いですが、少し羨ましいなと思うこともあったという感じです。ネガティブな思い出がほとんどないのは周りに恵まれたからで、先生や友達にとても感謝しています。周りの環境が違っていたらきっと思い出も変わっていました。当時はそんな小難しいこと考えてなかったと思いますけどね笑。
もしアレルギーの子供が周りにいるなら、食べられないことよりも、食事が楽しい時間になるようにするのがいいのかもしれません。もちろん、美味しい、健康にいいというのも大事ですが。
昔よりも今はアレルギー対応やvegan(ヴィーガン)の食事やお菓子が世間的に認知されていますから、子供たちにとっても食の選択はとても広がっている時代になっています。アレルギーでも楽しく健やかに子供達が暮らせるといいですよね。
それではまた!